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「鼓童」三浦友恵さんインタビュー(1)

 ピンと伸びた背中にしなやかな体躯、光の加減で栗色にも見える瞳はイキイキ輝いて、朗らかな笑顔に自然と引き寄せられてしまいます。佐渡島を拠点とする太鼓芸能集団「鼓童」の三浦友恵さん。準メンバー時代から海外公演に抜擢され、2016年に正式メンバーとなった期待の若手が、7月26日(水)の久留米公演を控えた今月、伝統芸能を通じた交流のため久留米市を訪問。思いがけず、お話を聞くことが出来ました。今週より毎週1回、計3回に渡ってインタビューをお届けします。

  ↑ドリームスエフエムに生出演!

 第1幕  熱い春 ~貫いた太鼓道

●熊本県下益城郡のご出身ですが、昨年の地震は大丈夫でしたか。

 実家が被災しましたが、幸いにも家族は無事だったので安堵しました。熊本は現在どの劇場も修復中なので、故郷からアクセスのよい久留米での公演は嬉しいですね。九州に来ると「帰ってきたな」って感じます。福岡には親戚がいたのでよく来ていたのですが、久留米にも前職時代に来たことがあるんですよ。

●前職ということは、『鼓童』に入る前ですか?

 実は高校3年生の時、親に猛反対されて一度は夢を絶たれたんです。その後は専門学校に進学して、就職して測量の仕事をしていました。でも、どうしても諦めきれなくて、23歳の時に親を説得して佐渡へ渡りました。さすがにその時は親も「恨まれるのは嫌だから、行きたいなら行きなさい」って。晴れて島流しですね(笑)。

  ↑九州大谷短期大学で講義中

●もともと、太鼓を始めたのはいつ頃ですか?

 5歳の頃です。片道車で30分、母の送迎で『城南火の君太鼓』という熊本市の教室に通っていました。母はピアノを習わせたかったようなのですが、私がジッと座っていられなくて(笑)。書道教室に行けば全身真っ黒になって帰ってくるくらい活発な子どもだったので、身体を動かす太鼓の方が向いていたのかも。2歳上の姉に負けたくなくて必死でしたが、気づいたらいつも太鼓が側にあって、太鼓を通して色々なことを学びました。

●なぜ『鼓童』のメンバーになったのでしょう?

 小学校3~4年生の頃、プロの和太鼓奏者を見てカッコイイなって。その頃は『鼓童』しか知らなかったんですが、鉢巻をして半纏に帯を締めて太鼓を打つ姿に魅力を感じていたので、ずっと夢であり目標でした。小学校6年生の時に書いた未来設計図には、5年後(17歳)も太鼓を打っていて、10年後(22歳)にはプロになって海外を回ってる、って書いたんですよ。少し回り道はしたけど、幸運にもアメリカツアーやヨーロッパツアーに参加できたのでその通りになりました。

  

  ↑講義では笛も披露しました。

●幼い頃からの夢を叶えましたが、今後の目標は?

 芸の世界ってゴールがないんです。スタートしたら、止まるも進むも自分で決められる。今は追いかける先輩がいるしアドバイスもしてもらえるけど、言われなくなってからが危ないんだと思います。自分で課題を見つけないといけないって、難しいけど楽しい。自ら選んだ道、責任を持って成し遂げなければならないと思っています

 

  第2幕  苦い冬 ~研修所時代 は

 6月29日(木)に更新予定です。お楽しみに!

【三浦 友恵(みうら ともえ)】

5歳より太鼓を始める。2013年研修所へ入所。2016年より正式メンバー。舞台では主に太鼓、踊りを担当。2015年、準メンバーながら「神秘」アメリカツアーメンバーに抜擢、その後「交流公演」「佐渡特別公演」、インドネシア・バリでの公演などに参加。2016年「神秘」ヨーロッパツアー、「螺旋」「交流公演」で国内各地を巡り、「若い夏」では演目「灯篭」で情感あふれる踊りを披露した。

 

★鼓童「若い夏」日本ツアー

■開催日時

2017年7月26日(水)18:30開演

■料金

全席指定(税込み)
・S席(1-2階):6,000円
・A席(3階):5,000円
・B席(4階):4,000円

・学生:2,500円(当日座席指定・要学生証)

■公演に関するその他の詳細は、こちらから

http://kurumecityplaza.jp/events/299

 

2017年06月22日